西安出張を終えて...

 

おはようございます。

先週土曜日23日に出張先の中国西安から戻って参りました。

西安のホテルを朝5時半に出発、8時に西安空港を飛び立ち上海には10:30頃到着。出国手続きを済ませ、12時に上海を飛び立ち、15時半頃に成田到着。結局家に着いたのは18時頃と、12時間を超える移動でした。

翌日曜日は丸1日出張期間中の報告書作成に追われ、昨日月曜から通常通りの出勤です。正直、疲れました。

 

さて、今回の出張は西安で開催された日中経済知識交流会に参加するのが目的でした。日本側座長は元日銀総裁の福井俊彦氏で、今はキャノングローバル戦略研究所の理事長を務めています。一方、中国側座長は国務院発展研究センター(中国国務院直属の諮問機関、シンクタンク)の李偉主任(センター長)で、中国では閣僚級の職位です。本交流会は、基本的にはクローズドの会議なので、詳細には議論の内容を公開できるものではありませんが、世間における今の経済研究の最前線を少しご紹介できればと思います。

 

世界経済情勢は低迷が続き、行き詰まりの状態になっていることは誰しもが認めるところです。各国がそれぞれ行っている財政・金融政策も効果は見られず、これまで堅調に世界経済をけん引してきたBRICs等新興諸国のうち、ロシアとブラジルは資源価格の下落で景気が落ち込んでいます。唯一中国とインドの経済が高い成長を維持しているものの、中国は経済成長が徐々に減速しており、インドの経済規模はそれほど大きいものではなく、社会的にも成熟していません。日本は日本でアベノミクスの実質的な効果がほとんど見られず、ご覧の通りの体たらくです。

 

こうしたなか、日中両国が協力して経済の新たなパラダイムを形成し、現在とは別の経済の流れを創り出すことが世界経済の持続的発展につながるとの認識が生まれています。そこにはイノベーションと構造改革が必要との結論に達し、今後はそれをどう実現していくかに議論の方向が向くものと思います。

 

ただ個人的に思うに、従来の欧米系の経済理論(金融経済論等)に捉われていたら、それこそ日中共同のパラダイムなど提案することはできません。五井野博士が提唱されるように、東洋の英知に立ち戻らなければ、結果として崩壊の道に進んでしまうことになります。

 

次回は少し東洋の考え方に焦点を当てて、私の考えをご紹介させていただければと思います。もちろん、私のこうした考えの根底には、五井野博士より多くのことを学ばせていただいた背景があることを特に記しておきたいと思います。

 

高見澤

2016.4.26

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このページは、東藝術倶楽部広報が2016年4月26日 11:23に書いたブログ記事です。

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