おはようございます。
先週木曜日、金曜日は仕事の関係で瓦版を発信できませんでした。
我が職場も、秋の日本経済界の訪中代表団派遣の準備でこれからが本番になりますので、時々は発信できないこともありますので、ご容赦の程よろしくお願いします。
さて、先週は英国のEU離脱という大きなニュースが世界を震撼させ、世界の株価が同時暴落、円高が急速に進みました。英国の離脱は、政治的にも経済的にも世界に大きな影響を及ぼすだろうとの見方から、こうした大混乱が世界中で生じたわけです。
英国は、正式な英語名は"United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland"、これを日本語で言えば「グレートブリテン及び北アイルランド連合王国」となります。長い名前ですね。
総面積は24.4万平方キロで日本(37.8万平方キロ)よりも小さく、人口は6,500万人弱と日本の半分程度です。しかし、世界に対して政治的、経済的に及ぼす影響は極めて大きく、米国、ロシア、中国、フランスとともに国連の常任理事国としてその務めを果たしていることは周知の通りです。
英国の統治形態は、立憲君主制に基づいた議院内閣制を採用しています。現在の君主は皆さんご存知の通り、エリザベス2世(1926年4月生まれ)、女王です。王位に就いたのが1952年2月ですから、在位は64年にも及んでいるのです。
ところでこの英国ですが、4つの国で構成されていることはご存知でしょうか? イングランド、ウエールズ、スコットランド、そして北アイルランドです。イングランドの首都はお馴染みのロンドンですが、その他3つの国にもそれぞれ首都があり、カーディフ、エディンバラ、そしてベルファストです。
この他にも、ガーンジー、ジャージー、マンなど王室の属領、さらにはフォークランド諸島、ジブラルタルなど14カ所の海外領土も合わせて有しています。かつての「大英帝国」時代の名残が生き続けており、それがイギリス連邦という形で残っているのです。
今回のEU離脱の是非を問うた国民投票では、年齢層や地域によってかなりのバラつきがあったようです。年齢的には年齢が高くなればなるほど離脱派が多く、地域的には北側(スコットランド)に非離脱派が多かったようです。
英国といっても決して一枚岩ではなく、映画「ブレイブハート」にも象徴されているように、無理やり併合されたスコットランドや北アイルランドは、今でも独立に向けた動きがみられ、一部の過激派によるテロも起きることがあります。
EU離脱問題は、確かに地球の裏側での話ですが、インターネットの普及など通信技術の発達でグローバル化が進む今日、決して他人事ですませられる時代ではなくなっています。
江戸時代という過去に学ぶことも重要ですが、現在世界で起きている生の現象にも目を向け、過去の経験から問題を瞬時に見つけ出す訓練が必要です。
高見澤