おはようございます。今日の東京は曇り、一日中曇りの天気が続くようです。
それにしても、バングラディシュ・ダッカでのテロ、日本人も犠牲者が出て大変な事件になっています。
私も駐在員のころは、中国は比較的治安が安定していますが、それでも民族問題に絡むテロ事件などがあり、外国にいるリスクはそれなりに感じていました。政治問題で日中関係が険悪だったときには、外出の際はそれなりに用心したものです。
とはいえ、今回のダッカでのテロの場合は、外国人が多く集まるレストランだっただけに、比較的安心感はあったのだと思います。そのような場所が狙われると、対処しようがありません。
こうしたテロがなぜ起きるのか、そしてなくならないのか、世界の裏側の仕組みを知れば、自ずと解決策は生み出されるのですが、世界の仕組みがこうなっている以上、変えることは容易ではありません。我々は、我々としてできることを行っていくのみです。
さて、今日は少し中国の食についてご紹介したいと思います。
中国には、「南甜北咸東辣西酸」という言い方があります。日本の26倍もの面積、10倍もの人口を抱えるところですから、人種や文化も多様多種で、当然それぞれの地域に合った食材や調理方法があります。
この言い方は、南の地域の料理は甘く、北の地域は塩辛く、東の地域は辛く、西の地域は酸っぱいという意味です。
南とは、上海、江蘇省、浙江省辺りのことで、蘇州料理(蘇菜)や浙江料理(浙菜)が有名です。味付けは、比較的日本人の口に合いやすい甘めの料理が多いですね。代表的な料理としては「東坡肉(トンポーロウ、豚の角煮)」や「醉蝦(酔っ払いエビ)」などがあります。
北は山東省一帯を指し、主に山東料理(魯菜)のことです。北京料理は、実はこの山東料理が基になっていて、「葱焼海参(ナマコとネギの甘辛炒め)」や「九転大腸(豚の腸の炒め物)」などが代表的な料理です。
東は、湖南、湖北、江西、貴州、四川などの地域を指し、四川料理(川菜)や湖南料理(湘菜)が有名です。皆さんお馴染みの「麻婆豆腐」や「回鍋肉(ホイコーロー)」などは四川料理です。
西は、黄土高原や貴州から雲南にかけての高原地帯を指します。この地域の土壌にはカルシウムが多く含まれていて、この地域の作物を常食していると、体内に結石ができやすくなります。それを防ぐために、酸を含んだ食べ物が食べられるようになったようです。
中国では、それぞれの地域の環境や気候にあった料理、いろいろな味が楽しめます。もちろん現地で本場の料理を食べるのが一番ですが、最近で北京では割と本格的な地方料理が食べられるようになりました。各地方政府が北京に代表事務所を出しており、そこがホテルを兼ねていて、そこのレストランで地元料理を提供してくれるところも少なくありません。でも、やはり「地産地消」が最高ですね。今後も中国の話が続きます。
高見澤