おはようございます。今週から来週にかけて仕事が多忙を極め、急に瓦版がお送りできなくなることもありますので、ご了承頂ければと思います。
本日から暫くは、暦に記載される日時や方位等の吉凶、その日の運勢などを示す「暦注(れきちゅう)」についてご紹介していきたいと思います。暦注の大半は陰陽五行説や十干十二支(干支)に基づいたもので、以前に説明した十二節気や七十候などは別にして、現代社会では科学的根拠はない迷信の類とされています。
そこで今回は先ず「六曜(ろくよう/りくよう)」についてお話ししたいと思います。皆さんご存知の通り、六曜には「先勝(せんしょう/せんかち)」、「友引(ともびき)」、「先負(せんぷ/せんまけ」、「仏滅(ぶつめつ)」、「大安(たいあん)」、「赤口(しゃっこう/しゃっく)」の六つの曜があります。この六曜ですが、「六輝(ろっき)」や「宿曜(すくよう)」といった言い方もありますが、これは明治時代に「七曜(しちよう)」との混同を避けるために作られた名称だそうです。
この六曜は中国で発案されたと言われています。三国時代の諸葛亮孔明や唐の李淳風が考案したとも言われますが、実際のところは正直なところ一切分かっていません。これが日本に伝来したのは鎌倉時代末期から室町時代にかけてとされています。六曜のそれぞれの名称や解釈・順番も少しずつ変わり、19世紀初頭の江戸時代の文化年間に現在の形になったようです。伝来以来名称が変わっていないのは赤口だけだそうです。
六曜の配置の仕方は、旧暦各月の1日を次のように固定し、2日以降は六曜を先勝→友引→先負→仏滅→大安→赤口の順番で置いていきます。
1月及び7月:先勝
2月及び8月:友引
3月及び9月:先負
4月及び10月:仏滅
5月及び11月:大安
6月及び12月:赤口
かつての名称は諸説ありますが、有力なのは「即吉」→「共引」→「周吉」→「虚亡」→「泰安」→「赤口」の順で繰り返されていたとされている説です。
先勝:午前中は吉、午後2時より6時までは凶
友引:朝は吉、昼は凶、夕は大吉。ただし葬式を忌む
先負:午前中は凶、午後は吉
仏滅:何事も遠慮する日、病めば長引く、仏事はよろしい
大安:何事においても吉、成功しないことなし
赤口:万事に用いない悪日、ただし法事、正午だけはよし
さて皆さん、信じる信じないかは別として、これを科学的でないとする根拠はどこにありますか?
高見澤