おはようございます。少しずつ寒さが緩いできている感がある今日この頃です。今週金曜日はかなり暖かくなるとの予報ですが、それを過ぎるとまた寒さか到来とか。三寒四温、春が待ち遠しい季節になりました。
さて、本日も暦注についてご紹介したいと思います。テーマは「九星」です。九星には、以下のものがあることはご承知かと思います。
一白水星(いっぱくすいせい)
二黒土星(じこくどせい)
三碧木星(さんぺきもくせい)
四緑木星(しろくもくせい)
五黄土星(ごおうどせい)
六白金星(ろっぱくきんせい)
七赤金星(しちせききんせい)
八白土星(はっぱくどせい)
九紫火星(きゅうしかせい)
この九星の起源は古代中国、夏王朝の創始者である「禹」が洛水(河南省洛陽市内を流られる洛河のこと)を通りかかったときに、河の中から飛び出した神亀の甲羅に描かれてあった模様から「魔法陣」を思いつきました。この魔法陣を「洛書(河図洛書)」といいます。魔法陣はご存知かと思いますが、1から9までの数字を横3×縦3の枠の中に、5を中心として縦横斜めいずれの3つの数字を足しあげても同じ数(15)になるように数字を配置した図です。これが基となり、その年の星を中央に置き、残りの8つの星を周囲に配置したものを「九星図」といいます。
この九星図に十干十二支を組み合わせると180年周期の干支九星ができあがります。生まれた年の星とその年から、さまざまな吉凶を解釈するのが「九星術」といわれるものです。
古代中国の五行説では、天地間を運行する5つの要素、木、火、土、金、水があり、それが順送りに相手を生み出していく「相生」(陽の関係)と、相手を打ち滅ぼしていく「相剋(相克)」があります。この五行に惑星と方角、色を組み合わせて九星が考えられたと言われています。
この九星と暦との関係ですが、「年の九星」、「月の九星」、「日の九星」と年月日それぞれに九星が配置されています。配置の仕方にはそれぞれ法則があります。ここでは時間の関係もあり、いちいち説明はしませんが、これもまた象徴的な運勢を知らせるものの一つとして考えてもよいかもしれません。江戸時代の暦注にもこの九星が記されていました。生まれた年月日の九星と十干十二支に五行を組み合わせた占術「九星・気学」が考えられたのは江戸時代(元禄頃)とも言われています。
予言も占いも皮肉なもので、信じれば当らない、信じなければ当たる、という法則があるように思えますが...
高見澤