東藝術倶楽部瓦版 20170531 :日本ではすっかり廃れた旧正月

 

おはようございます。今朝の東京は朝からムシムシしており、昨日よりは湿度が高くなっている感じを受けます。5月も今日で終わり、明日からはいよいよ6月ですが、今からこんな暑さだと、本格的な夏到来の時期にはどうなっているのでしょうか?地球規模での異常気象に、現代科学の無力さを実感する今日この頃です。

 

さて、今日も如月の年中行事についてご紹介したいと思います。本日のテーマは「旧正月」です。江戸時代以前の太陰太陽暦が使われていたころの正月と言えば、今でいうこの旧正月のことを指していました。二十四節気の「雨水」直前の朔日を1月1日として、グレゴリオ暦の1月下旬から2月中旬までの間を毎年移動します。ちなみに2017年は1月28日、2018年は2月16日になります。

 

地方も含め、今の日本ではこの旧正月を祝うことはほとんどなくなりましたが、台湾や香港・マカオも含めた中国、韓国、ベトナムなどでは盛大に旧正月を祝っています。中国では「春節(しゅんせつ)」と呼び、年越しの際には家族が集まり、盛大に爆竹や花火を鳴らし、豪勢な食事をしながら過ごします。公式な休日は旧暦1月1日から3日間ですが、前後の土日を振り替えて大晦日から7連休とするのが習わしです。とはいえ、実際に多くの中国人は大晦日の2、3日前から休暇をとり、田舎に帰り、正月の「望の日」である「元宵節(げんしょうせつ)」を過ぎてから職場に復帰するので、春節前後の3週間ほどはほとんど仕事になりません。そして、その時には中国国内で民族大移動が起きるので、空港やターミナル駅は大混雑、飛行機や電車の切符はものすごく手に入り難くなります。

 

江戸の人々がどのように正月を過ごしたかは、すでに睦月の年中行事のところでご紹介したので、ここで改めて説明はしませんが、江戸時代の人たちの正月というのは、この旧正月でした。日本では既に誰も旧正月を気にしなくなりましたが、中国や韓国では今でも独自の文化や風習を大切にしていることの証です。こうした姿勢は、現代の日本人としても学ぶべきではないでしょうか。

 

高見澤