東藝術倶楽部瓦版 20170718 :染井吉野は江戸時代生まれ!-桜の品種

 

おはようございます。今朝の東京は薄曇り、朝から蒸し暑く、今日も1日気温が高くなる気配です。それでなくとも、放射能の影響で日本人の抵抗力は極端に低下しているので、熱中症には要注意です。

 

さて、前回お話しした「花見」にちなんで、本日は「桜」について少し紹介しておきたいと思います。

 

桜は、バラ科サクラ亜科サクラ属に属する落葉広葉樹です。サクラ属には、サクラ、ウワミズザクラ、スモモ、モモ、ウメ、ニワウメの6種類の亜属があります。世界では300種類以上、日本でも100種以上が自生されており、その種類は豊富です。人為的に品種改良される場合もありますが、サクラ自身突然変異しやすく、突然変異を固定化してしまうこともあるからです。

 

日本の本土には野生基本種として、以下の9種が知られています。

山桜(ヤマザクラ)

大山桜(オオヤマザクラ)

霞桜(カスミザクラ)

大島桜(オオシマザクラ)→葉は桜餅に使われる。

江戸彼岸(エドヒガン)→枝垂桜(シダレザクラ)

丁字桜(チョウジザクラ)

豆桜(マメザクラ)

高嶺桜(タカネザクラ)

深山桜(ミヤマザクラ)

この他に、沖縄の「寒緋桜(カンヒザクラ)」が加わり、10種となります。

 

日本の野生の桜として有名な「吉野の桜」は山桜です。また、皆さんお馴染みの「染井吉野(ソメイヨシノ)」は、江戸彼岸と大島桜をかけ合わせたもので、野生基本種ではありません。染井吉野が誕生したのは江戸時代後期、それが日本全国に広まったのは明治時代です。日本に見られる桜の7~8割が染井吉野だと言われています。江戸時代には、多様な品種の桜が植えられ、品種ごとに咲く時期が異なるため、時期をずらしながら咲く様々な桜を楽しむことができたそうです。さらに、大島桜を基本に、山桜、江戸彼岸、霞桜、豆桜をかけ合わせた「里桜(サトザクラ)」があります。里桜はいずれも交配種で、園芸用として楽しまれています。

 

尚、よく言われる「八重桜(ヤエザクラ)」というのは、八重咲きになる桜の総称で、桜の種類ではありません。里桜群の「関山(カンザン)」、「一葉(イチヨウ)」、「普賢象(フゲンゾウ)」や「枝垂桜(シダレザクラ)」の「八重紅枝垂れ(ヤエベニシダレ)」などがあります。

 

咲く時期もそれぞれ異なり、また地域によっても異なります。寒緋桜が最も早く旧暦正月頃、すなわち1月中旬から2月中旬頃です。「寒桜(カンザクラ)」と呼ばれる桜は寒緋桜と大島桜の交配種で1月中旬から2月下旬。寒緋桜と豆桜を交配してつくられた「オカメザクラ」は2月下旬から3月上旬。江戸彼岸も比較的早咲きの部類に属し3月20日頃から4月上旬。高嶺桜は山地で5月下旬から6月上旬と比較的遅咲きの部類に属します。関山は4月中旬、普賢象は4月下旬と八重桜は比較的遅咲きです。

 

面白いところでは、山桜と豆桜を交配してつくられた「冬桜(フユザクラ)」は、開花期が2回あり、1回目は10~1月頃、2回目は3~4月頃です。2回目の時には葉をつけているのが特徴です。

 

本日の桜の紹介は、実は今年4月の大岡川の花見勉強会のために準備していたもので、時間的に資料作成が間に合わず、当日時間があれば口頭で説明しようと思っていたものです。ただ、船上での花見では説明するタイミングがありませんでしたね。

 

高見澤