東藝術倶楽部瓦版 20200608:【江戸の川その78】本流河口のみが残る「築地川」

おはようございます。いつも通りの早朝の出勤でしたが、意外と地下鉄も普段より人が多く感じました。時差出勤を奨励しているためなのでしょうか、確かにニュースなどでは、通勤時間帯の電車のラッシュの映像が流れています。普段から人混みが嫌いな私としては、たとえ1分たりともそんな電車に揺られるくらいなら、歩くか或いは混雑が緩和するまで乗るのを見合わせるかの選択肢を選んでしまいます。通勤地獄は今も昔も変わりません。

 

さて、本日は「築地川(つきじがわ)」について紹介していきたいと思います。現在の築地川は、二級築地川水系の二級河川で、東京都中央区の浜離宮庭園の東側を流れ東京湾に注いでいます。延長750メートル、流域面積は5.55平方キロメートルとなっています。

 

江戸時代、もともとは海であった江戸前島の東側を造成して、その際に船舶用の船入水路として埋め残されたのが築地川だと言われています。隅田川の明石町付近から明石堀に沿って堺橋を越えて内陸に入り、現在の中央区役所付近から首都高環状線沿いを流れ、浜離宮恩賜庭園の東側を通って隅田川に合流していました。ちょうど築地一帯を囲む形になっていました。現在残っているのは、上述したように浜離宮庭園の東側の築地川本流だけです。

築地川には、本流の他に現在の首都高銀座出入口の辺りから分流して隅田川に流れる東支流、更には聖路加国際大学辺りから築地方面に流れ東支流に合流する南支流がありました。南支流沿いには小田原河岸、明石堀には南飯田河岸がありました。南支流周辺は、明治期に築地居留地として造成されています。

 

築地川は数度の埋め立てにより、本流の大部分、東支流、南支流が完全に消滅して、本流河口部分が残るのみとなっています。

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このページは、東藝術倶楽部広報が2020年6月 8日 09:36に書いたブログ記事です。

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